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- 2016.08.17 Wednesday
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先日当院に来られた患者さんからの相談で、半年以上根の治療を行っているがどうしたらいいかと言うことでした。
患者さんによると、半年以上毎回15分程度の治療時間で、まず蓋を開け、根の中を洗浄し、薬を入れる治療を行っているとのことでした。
症状について尋ねると、蓋をして薬を入れると歯茎が腫れ、膿が出てきて、今度は蓋を取ると症状が落ち着き、また、蓋をして薬を入れると腫れる状態が続き、良くなったり悪くなったりの繰り返しとのことでした。
治療されている先生は患者さんのために一生懸命歯を残そうと努力されています。患者さんはまじめに治療に通われています。なぜこのような不幸なことが起こってしまうのでしょうか。
日本には保険制度があり、低価格で気軽に治療を行うことができます。その反面、多くの患者さんの治療を行うことになり、限られた治療時間や治療器具の中でなんとか日々の治療を行っているのが現状です。そのため、画一的な治療を行うことになり、患者さんごとの症状をしっかり確認しながら治療を行うことができません。
もし今回の患者さんがアメリカやヨーロッパなどで治療を受けていれば、症状が改善しなければすぐに専門医に紹介され、適切な処置が行われて数回の通院回数で治っていたと考えられます。
日本では専門医に紹介するシステムがなく、患者さんが自分で探すか、運良く専門の先生に治療してもらうしかありません。
今回の患者さんは一生懸命歯を残そうとした先生に治療してもらっていたため、歯の状態は良い状態ではありませんでしたが、なんとか歯を残すことができました。もし、すぐに歯を抜く先生に治療を受けていたら治療をすることはできませんでした。
全ての患者さんで歯を残すことができるわけではありませんが、当院ではラバーダムを用いた無菌的環境での治療、マイクロスコープを用いた精密な治療を行うことにより、世界レベルの根の治療を行うことで今まで保存が不可能だった歯も保存することが可能となっています。